モルヌピラビルでのFIPの治療について

先日、モルヌピラビルでFIPを治療した18頭の猫についての症例報告がとある動物病院から発表されました。結果は18頭中14頭生存(75%)とやはりレムデシビルとGS製剤を使った治療に比べると1-2割程度成績は劣るのかなというのが正直な感想です。それに加え副作用の面や耐性ウイルスの出来やすさの問題、また大容量のカプセルから分包する形になり、調剤や投薬が難しそうなのもデメリットですね。ただ価格の安さ(1/4程度?)は大きなメリットでもあることからデメリットのみを取り上げて否定されるような物でもないとは思います。ただ治療成績や投薬の問題はともかく耐性の問題については猫の問題に留まらず人類の問題に通ずるのでかなり慎重になるべきだとは思いますがそれはGS製剤についても同様ですね。現在モルヌピラビルの導入について慎重に検討中です。