FIP治療外来

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レムデシビルおよびGS-441524によるFIPの治療

当院では海外で動物用医薬品として承認されたBOVA社のレムデシビルとGS-441524を使いISFM(国際猫医学会)の推奨するプロトコールに沿って猫伝染性腹膜炎(以下FIP)の治療を行なっています。

当院では2023年初頭よりBOVA社より承認薬のレムデシビルとGS-441524製剤を輸入しFIPの治療を行っています。この治療の効果は非常に高く当院では2024年11月現在、治療を行なった100頭の猫のうち95%以上が完治し、完全に治療が終了した後の再発も現在0となっています。

この薬はCure・MUTIAN
XraphconnCFNなどと呼ばれFIPの治療薬として流通している中国などで違法に製造されたGS-441524類似物質に比べて非常に品質も安定しており1日の投薬料もこの小さな錠剤半分〜1.5個程度と非常に飲ませやすいです。

   

FIPの診断についての詳しい内容はこちらを参照ください。
FIPとその診断について

当院で行うFIPの治療

当院で行うFIPの治療は、抗ウイルス薬であるレムデシビルとGS441524を用いて行います。この2つの薬は正常な核分裂を阻害することによってウイルスの増殖を防ぐタイプの抗ウイルス薬です。注射による初期治療と内服によるその後の治療に分かれます。

レムデシビルの注射

ある程度以上重症なFIPの場合、入院下で必要な支持療法を行いながらレムデシビルを静脈注射で毎日投与します。このレムデシビルの静脈注射の効果は目を見張るものがあり、通常数日で明らかに症状が改善します。これを充分元気と食欲が出るまで行います。期間は重症度によって異なりますが、おおよそ3-7日程度になる事が多いです。
※比較的軽症の場合はレムデシビルを使わずに後述のGS441524の経口投与からスタートします。

GS441524の内服

治療を開始して充分な症状の改善が見られましたら、GS441524と呼ばれる内服薬を猫の体重に合わせて原則11回内服してもらいます。服用前と服用後の1時間は食べ物を与えない様にします。

大きな副作用の少ない薬ですが、薬の効果や有害反応のチェックのため、1-3週間に1度通院してもらい体温測定や血液検査、超音波検査などをして経過を観察します。

合計84日間投薬を続けて、FIPが寛解(症状や検査で異常が認められない状態)になっていれば治療を終了します。その後定期的に検診を行い3ヶ月間再発がなければ完治と判断します。

FIP治療の費用について

体重やFIPのタイプによって大きく異なりますがウェットタイプの仔猫(2.5kg未満)の場合お薬代が40万円程度かかります。個別事例につきましてはお問合せ下さい。

FIP治療をご希望の方へ

お電話による事前相談をお勧めしております。

お電話での相談

まずは電話口のスタッフにFIP治療のご相談の旨をお伝えください。
その際「①飼い主様のお名前」「②猫ちゃんのお名前」「③品種」「④性別」「⑤年齢(月齢)」「⑥体重」「⑦お住まい」「⑧お電話番号」「⑨簡単な現在の状況(診断された経緯・食欲・活動性)」をお知らせください。
(但し病院混雑時はお名前とお電話番号のみを伺わせて頂く場合がございます)
後ほど改めて獣医師よりお電話をおかけしてカウンセリングを行います。

※治療内容や費用についてのご相談の際も上記の手続きが必要となりますスタッフにその旨をお伝え下さい。

※カウンセリング無しでインターネットよりご予約を取ってご来院頂く場合は診療とご説明にお時間がかかる場合が多いので余裕を持ってお越し下さい。

現在の在庫状況・受け入れ状況

レムデシビル・GS製剤共に在庫があります。年末年始(12/29-1/3)は入院対応出来ませんのでご注意下さい。

患者様をご紹介頂く動物病院の方へ

血液検査・症状・シグナルメントなどよりFIPが強く疑われるものの、ドライタイプ・眼型・神経型FIPなど確定診断が難しい場合は確定診断にこだわらず、その時点での検査結果等を添えてご紹介ください。
またモルヌピラビルや他の治療中・治療後の再発症例なども受け入れております。ご相談下さい。

お問い合わせ・アクセス

予約・お問い合わせ

当院へのお問い合わせは下記より承っております。
【TEL】06-6871-535506-6871-5355
【診療受付時間】9:00~11:45、16:00~19:00
(土・日曜日、祝日は9:00~14:00)
【休診日】水曜日
【住所】大阪府豊中市新千里西町3-2-7
新千里西町近隣センター内
【動物取扱業登録番号】大阪府登録第1820-2号